仕様書を作成する目的
仕様書を作成する目的は伝える側が受け取る側へ
ちゃんと・しっかり・もれなく伝える事だと思います。
大企業の会社から提示される仕様書というのは本当に細かいです。
配線の色や太さまでも指示されるなんて、読んでて少し頭クラクラします。
細かく伝える事で責任の所在をはっきりとさせる事が大きな目的ですね。
これは本当に重要で細かく記載する事には大賛成です。
細かく仕様を確認するという事は不測の事態が減る。という事につながるからです。
ただし、一番重要なのは、主導権を握ることにあります。
仕様書って誰が作るの?
仕様書は基本的には機械装置を導入する企業の担当者が作成します。
そりゃ、そうですよね。自分とこの機械なんだから自分達で作成しますよね。
そう思いますよね。。。
ただ、違うんです、先に挙げた大企業は素晴らしく細かく重箱の隅をつつく様な
仕様書を提示して製作側へ提示しますが、そうでない企業の多くは製作したいという
思いはあるけれども、しっかりとした仕様書が作れないのです。
しっかりとした仕様書が作れない企業側が、中途半端なままの仕様書で
外注先へ依頼するとどうなるでしょう。
細かく不足している情報を一つ一つ確認して、仕様書+確認事項でなんとか製作できる
状況とする事ができれば良いですが、そもそも仕様書に細かく記載のできない企業に
細かい確認事項を埋めるための回答ができるとは思えません。
競合させて複数社に同じ仕様書を出して質問責めにあっている担当者はだいたい確認
連絡をすると不機嫌になります。
抜け穴だらけの仕様書について出した見積金額と細かく確認して出した見積金額は
当然の如く差異が生まれます。
担当者はあまり質問のしてこなかった外注先の安価な見積金額へ発注して製作します。
だいたいそんな案件は納入前後に揉めている話を聞くので、悲しいですよね。
私の場合、不足しがちな仕様書での製作依頼があった場合は御見積仕様書を自社の
フォーマットで作成して提出します。
貴社の仕様書では見積できないので、弊社はこう思って見積をしています。
という意思表示ですね。ただ、ご提案という形をとってしげしげと提出するのです。
そしてここで一番仕事をします。考え得る最高の仕様書を作成して提出します。
そこで担当者が「お!」という事となったら、そこからがこちらのターンとなります。
こちらのしっかりとした仕様書に関心を持ってくれて、お互いに意見交換がスムーズに
できるようになれば、比較的良い結果に結びつく事が多いです。
しかも、自社での提案なので、考え方やメーカー選び、手法に至るまで有利にできるので
競合他社との競争力もあります。
金額的にもWin-Winが目指せる形となる可能性が高いと思っています。
大企業の仕様書は製作の過程の主導権を外注先に渡さない為に細かい仕様書を作り
価格も把握できる内容なので安価なモノづくりに繋がります。
そういった意味では大企業はしっかりやっていますよね。
ただ、外注先は価格のたたき合いになり、あまり幸せにはなれていないように思います。
※あくまで私見です。
自分で書いた仕様書で製作をする事が幸せな未来への近道であると信じています。
本サイトでは仕様書のフォーマットを準備する事によりその作業を可能な限り
容易にして、経験の浅い担当者の方々にも最高の仕様書が作れるようにしていきたいと
考えております。ダウンロードした仕様書は自由に変更していただいて結構ですが
修正した方が良い箇所などあればご指摘いただければ幸いです。