キーエンスについて
FA機器を取り扱う際に欠かせないメーカーといえばキーエンスではないでしょうか。キーエンスといえば年収が高い(2022年で平均2,183万円)とか、売上がすごい(2022年3月7551億円)とか世間では言われていますが、実際にキーエンスからFA機器を購入している立場からみたキーエンス製品を使用する良い点・悪い点を簡単にまとめてみようと思います。
ここでは単純に筆者個人がキーエンスとの付き合いの中で感じている事を列挙していきます。もちろん地域差や担当営業の差がある事や超個人的意見である事が前提なので、そこはご了承ください。
良い点
スピードが速い
キーエンスの良さというのはこの1点に尽きると思います。その他にも営業担当者の知識レベルやテストレポートの質の高さ等色々ありますが、圧倒的に全てのスピードが速いのです。筆者の仕事上、機械装置の概算価格を超短期間で求められる事が稀によくあります。仕様書を伺ってみるとこんな検査できるのみたいなところがありまして、そちらの検証するのにはやはりセンサー類、計器類の事前テストが必要となるワケです。しかし、そんな事前テストも相談後2、3日後には実機持って訪問してくれて実施してそのレポートを翌日に提出してくれて製品の見積書も届く。このスピードがキーエンスの最大の強みであると思います。逆にこのスピード感を購入していると言い換えても差し支えはないでしょう。このスピード感での回答提示というのは受ける側からすると非常に好感度が高いです。自身の営業スタイルにもこのスピード感を取り入れていきたいと思わされます。
悪い点
スピードが速い・・
もちろん他の会社とは2~3倍のスピードで仕事をしていると予想されるキーエンスの人たちなので、提案も早ければその案件の結論も早く求められます。テストを実施した案件はエンドユーザはどこで、どんな案件でどこと競合していて、どのくらいの予算で、担当者、キーマンは誰でというありとあらゆる情報をかっさらって行きます。出せる情報、出せない情報を分かっていて、対応できれば良いのですが、あまり迂闊に情報を漏らす事もできない案件ももちろんあるので、そのあたりは気を使います。また、Webでセンサーの検索をしていて資料をDLしようものならその日の夕方には担当者から電話が入ってぜひご協力させてください。みたいな事があり、そんなつもりじゃないのに。という事態になったりもします。要はキーエンスの早いスピードは良い点と感じる時もあれば悪い点と感じる時もあるという事です。
キーエンスとの付き合い方
キーエンスという会社は世間一般の印象に違わずとても優秀です。しかもこちらの付き合い方次第では非常に有益となるので、FA機器を取り扱う立場にある方はとりあえず、キーエンスのWebへの登録はしておきましょう。営業の電話もあるとは思いますが、忙しければ断れば良いだけなので、そのあたりはあまり気にせずに行きましょう。
情報交換相手となる
キーエンスの営業の方はある程度製品ジャンルと地域で分かれていて、その地域の製造業の情報に長けている人が多いです。向こうからの営業訪問や電話でこちらの情報も根掘り葉掘り聞かれはしますが、こちらもその地域の情報を聞けるチャンスでもあるのです。製造業といっても食品、金属加工、自動車、半導体、建築、etc色んな業種で対応している営業担当者の話はとても興味深いものです。もちろんその中から、自社に必要な情報を得る意識は必要です。地域の情報を得るならばキーエンスを頼る事は一つの手かもしれません。
技術情報を入手する
キーエンスのWebページにある読み物はとても勉強になります。有償の講習会レベルの資料が無償でダウンロードできます。基礎から学ぶみたいなシリーズは知識の補完にはとても良いので、知りたい分野は積極的に読んでいきたいです。個人的には画像処理の基礎知識がとても勉強になりました。
https://www.keyence.co.jp/solution/